遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします
遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします
早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します
講演活動についての概要を紹介します
『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します
各種メディア、各種媒体での掲載とその概要を紹介します
高い評価を得ている「結果の出る」コンサルティング塾を紹介します
「現場学」を研究し、強い現場づくりを目指す遠藤研究室を紹介します
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遠藤功が愛犬から学ぶことをお届けします
この夏、日本の協同組合運動の父と呼ばれる賀川豊彦の「乳と蜜の流るる郷」(家の光協会)という本を読みました。これはJA全中(全国農業協同組合中央会)教育部の比嘉政浩部長に贈っていただいたものです。
賀川豊彦という偉人の名は知っていましたが、どんな活動をされた方なのかはよく知りませんでした。そこで調べてみると、大正・昭和期の社会運動家で、労働運動、農民運動などにおいて重要な役割を果たした方であることが分かりました。特に、日本に「協同組合」という考え方を広め、生活協同組合、農協などを広める先駆的な役割を果たしました。生協の第一号である「神戸購買組合」「灘購買組合」(現在は合併し、コープこうべになっています)の創設に尽力しています。
神戸の貧民街で救済活動を行い、「スラム街の聖者」と呼ばれたそうです。そうした活動は日本よりもむしろ海外で高く評価され、シュヴァイツァーやガンジーと並んで「20世紀の3聖人」のひとりに挙げられ、ノーベル平和賞、ノーベル文学賞の候補にものぼった人です。
この本は昭和9年から10年にかけて「家の光」に連載されたもので、今から75年前に執筆されたものです。しかし、文体や内容はまったく古さを感じさせません。
金融恐慌や飢饉で多くの農民、庶民が苦しむ中、福島の片田舎から東京へ出てきた主人公・東助が、「協同組合」という考え方に触れ、故郷に戻って「協同組合」活動を始めるという物語が、当時の社会情勢を分かりやすく伝えながら展開していきます。
この本を読んでたびたび感じたのが、75年前の小説にもかかわらず、物語の社会的背景が現在と酷似しているということです。たとえば、こんなような記述が出てきます。
「わたしの村などは、福島県の山奥ですから、ちょっとだれかが病気になっても、十里も十五里も、医者を呼びに行かなければ来てくれません」
「東京には失業者が多いから、労働紹介所で登録してもらっても三日に一ぺんか、四日めに一度しかないかもしれんね」
「富川町には木賃宿だけに八千人も残っている」(仕事がない、仕事にあぶれた男たちが深川・富川町の安宿に溢れている)
過疎、限界集落、無医村、大量失業、格差社会、ネットカフェ難民など、起きている現象面だけを見れば、75年前とまったく同じです。日本はいつの間にか、75年前に逆戻りしてしまったようです。
この本の解説を書かれている野尻武敏神戸大学名誉教授の鋭い指摘が、グサッと胸に突き刺さります。
「全体主義や中央管理の体制を退ける限り、公的介入はあくまで“補完性原則”に従うのでなくてはならない。主役は営農者であり、国民自身である。だが、単独では対応できないとすれば、協同の道をとるほかはない。この点では、賀川の時代とまったく同様である」
賀川豊彦が理念として掲げ続けた「利益より人間尊重の社会を」という精神を、日本はどう取り戻すことができるのか?それは私たち一人ひとりに投げ掛けられている宿題でもあると痛感した夏です。
8月27日(金)にローランド・ベルガーの納涼パーティが市ヶ谷・日仏会館のレストランで行われました。今、東京オフィスはプロジェクトが目白押しで、フル操業の状態が続いています。普段は仕事に追われ、余裕がない中で、少しリラックスした時間を持とうということで、毎年この時期に行われています。
春先に私の10周年記念セレモニーをやってもらいましたが、この日は私が入社して間もなく仲間として加わってくれた鬼頭孝幸さん、山邉圭介さんの10周年のお祝いをしました。二人ともパートナーに昇進し、今や東京オフィスの大黒柱になってくれています。
当日は、東京オフィスの“卒業生”(アルムナイ)も数多く集まってくれました。リカルド・ジャパン社長の岡村暁生さんも、いつも通り(?)元気な姿で登場してくれました。

さすがのシナも夏バテ気味のようです。朝の散歩は毎朝6時過ぎですが、もう9月だというのに、この時間でも太陽が照りつけます。週末は夕方にも私が散歩に連れていきますが、最近では夜7時頃に出かけます。春や秋には4時~5時頃連れていくのですが、今はとてもその時間帯に外には連れていけません。散歩から帰ると、シナはソファーでひと眠りです。