Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.83 Autumn in NY

[2011-10-03]

 約10年ぶりにニューヨークに行ってきました。以前は米国系のコンサルティング会社に長く勤務し、その昔は同じ東海岸のボストンに留学していたので、ニューヨークはとても身近な街でした。
 しかし、この10年ほどは欧州や中国ばかりに足が向き、ニューヨークはご無沙汰でした。正味わずか1日の慌ただしい出張でしたが、久しぶりにあの懐かしいニューヨークの“匂い”を楽しんできました。

 摩天楼、イエローキャブ、ニューススタンド、路上のホットドッグ売り、早足で歩く人たち・・・。一見何も変わっていないように見えますが、長引く不況の影響で、街角にはホームレスや物乞いの姿が間違いなく増えているように感じます。
 米国の国勢調査局の発表によると、2010年の米国の貧困人口は4618万人。貧困人口率は15.1%と、対前年比0.8ポイント増加し、過去最悪となっています。(ちなみに、貧困層の基準は、子供2人の4人家族で年収2万2314ドル、2人家族で年収1万4218ドル以下の世帯)。
 中でも、黒人の貧困人口率は27.4%、ヒスパニック系は26.6%と4人に1人以上が貧困層です。格差問題に人種問題が重なり合い、問題を益々複雑にしています。
 公式に発表される失業率は9%台ですが、実態はおそらくもっと高いはずです。今の不況が続けば、今後10年間で貧困層はさらに1000万人増えるという予測もあります。オバマ政権が苦境に立たされているのは、明らかに経済政策の失敗によるものです。
 国家財政の破綻による危機が迫っている欧州、そして長引く経済不況に苦しむ米国。崖っぷちに立たされているのは、けっして日本だけではありません。20世紀を牽引してきた“旧”先進国が、どこも喘いでいるのです。

 今回の出張のメインの目的は、WASEDA USA、NY稲門会が主催する講演会でした。「早稲田大学ビジネススクールの講義をNYで!」の謳い文句で、当日は約70名の皆さんにお集まりいただきました。企画、運営していただいた前野さんには、本当にお世話になりました。
 場所はHARVARD CLUB。名門ハーバード大学の卒業生のみが利用できる、Closedの会員制クラブです。44th Street Westに面した瀟洒な建物で、入口にはイニシャルであるHの字をあしらった大きなフラッグが掲げられています。
 ハーバードに限らず、こうした卒業生を対象としたクラブは、米国の名門校は必ず持っています。そして、それを可能にしているのは、卒業生たちによる多額の寄付です。寄付が集まらずに苦労している早稲田大学から見れば、本当に羨ましいかぎりです。
 私が訪問した時も、英国調の重厚なインテリアの中で、優雅に食事を楽しむ卒業生の人たちが数多くいました。彼らは間違いなく米国における勝ち組であり、エリートです。
 増加する貧困層と一握りの勝ち組エリート。10年ぶりに訪れた初秋のニューヨークは、古くて新しい問題に苦しんでいました。

[今週の出会い]

 9月24日(土)に毎年恒例の遠藤研究室OB・OG会を赤坂の中華料理店で開催しました。当日の参加者は33名。6年前に卒業した第1期生から現役生まで、バラエティに富む顔ぶれが揃いました。
 残念ながら、女性のゼミ関係者はわずか1人。遠藤ゼミらしい「むさくるしい」OB・OG会となりましたが、来年はもう少し華やかな場にしてもらいたいものです。
 ここ数年、ゼミ生が増えたこともあって、卒業生、現役生を併せると78名になりました。おそらくあと2年も経つと、100名を超える規模になるでしょう。この貴重なネットワークを上手に活用してもらいたいと願っています。

[今週のシナ]

 久し振りの「鼻デカ」シナです。涼しくなってきたので、痒みが引くことを期待しているのですが、思うようにはなりません。相変わらずの病院通いで、新しい薬を処方してもらったりしています。
 食事にも気を使って、ドッグフードの種類を変えたり、今まであげていたおやつを止めたりしているのですが、どこまで効果があるのかよくわかりません。痒くて寝られない、おやつも食べられない・・・。シナにとっては踏んだり蹴ったりです(泣)。