Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.94 修士論文

[2012-01-09]

 新年明けましておめでとうございます。本年もこのコラムをよろしくお願いします。
 今までの「激動の1年」という言葉が何だったのかと思うほど、とんでもない出来事が繰り返された2011年。その2011年をけっして忘れることなく、前に進んでいきたいと思います。
 元日はあいにくの曇り空でしたが、いつも通り朝6時半にシナと散歩に出掛けました。例年くっきりと見える富士山を望むことはできませんでしたが、いつも行く公園からは、家並みの間からご来光を仰ぐことができました。
 お正月はのんびりと言いたいところですが、現実には仕事と無縁とはいきません。今年出版を予定している何冊かの新著の構想を考えたり、溜まっていた「現場千本ノック」の訪問記を書き上げたりしていました。
 中でも、この年末年始は早稲田大学ビジネススクールのゼミ生たちの修士論文の指導に追われました。今年卒業を予定しているゼミ生は9名。
 毎年クリスマスまでに書き上げることを目標にしているのですが、この9名は夜間主の学生で、働きながら修士論文を執筆しているので、どうしても作業が遅れがちです。
 結局、大晦日までに修士論文のドラフト2稿を自宅に送ってもらい、元日に目を通すという“おめでたくない”事態になってしまいました。二人の学生は大晦日に自宅まで届けに来ました。
 そして、2日は朝早くから9名の学生に電話をして、修正箇所などのフィードバック。5分で済む学生から、1時間近く話し込む学生まで様々ですが、のべ3時間くらいかかりました(泣)。
 ゼミの1年生はさらに増えて、なんと14名。そこに今年春に入学予定の「1年制総合」のゼミ生も4月に配属される予定なので、今年の年末には計20名近い学生の面倒をみることになりそうです。今回のドタバタを年末年始の恒例行事にはしたくないところです。
 100ページ近い修士論文執筆という「大仕事」を経験させると、各学生の特徴がよく見えます。中でも、それぞれの弱点が顕わになります。期限を守らない、誤字脱字が多い、決められている「型」を無視して、自分流のやり方で押し通そうとする、人のアドバイスが素直に聞けない、考え込んでしまって、筆が一向に進まない、とりあえず無難にこなすが、面白さや斬新さに欠ける・・・。おそらく、こうした弱点は日頃の仕事の中でも、出ているはずです。
 一般には、「強みを活かせ!」とよく言われます。もちろん誰よりも秀でた強みがあるのなら、それを徹底的に活かすことは大切です。
 しかし、抜きんでた独自の強みを持つ人は、本当に稀です。大した強みもないのに、弱点をそのまま放置していたのでは、誰にも相手にされません。強みを磨く、活かすことも大切ですが、それを言い訳にして、弱点を克服しないと、後で痛い目に遭います。
 修士論文という「作品」もさることながら、その「プロセス」にこそ価値があると私は信じています。プロセスで学んだ自分の弱点を常に認識し、一皮剥けるきっかけにしてもらいたいと願っています。

 1月20日に開かれる第23回OE研究会が近づいてきました。テーマは「陸前高田の復興計画とコンテナ商店街の取り組み」。ゲストとして久保田副市長、コンテナ商店街の推進リーダーである橋詰さんご夫妻をお招きします。ご興味のある方は是非お申し込みください。(www.endo-semi.com/oe-next-2.html)
このコラムと同時にupした「現場千本ノック」第32話で、陸前高田の現状、コンテナ商店街の取り組みについてご紹介しています。併せて、お読みください。

[今週の出会い]

 シナとの散歩中に見かけた一本の樹。柑橘系(柚子?)の実がたわわに実っていました。実は落ちて、道に何個も転がっています。
 「実り豊かな年になりますように!」と、思わず祈ってしまいました。


[今週のシナ]

 今年の初シナ!元日に散歩に出かけるところです。大晦日は少し夜更かししたので、ちょっと眠そうですが、元気一杯歩いてきました。
 今年も散歩しながら、シナとの“対話”を楽しみたいと思います。シナに語りかけていると不審者のように見られるので、注意します!