Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.158 秘密基地

[2013-04-29]

 先週は「ガリガリ君」で有名な赤城乳業に2日間お世話になりました。目的は今年10月に刊行を予定している新しい本の取材のためです。井上秀樹社長をはじめ、役員の方々から若手社員まで計20名近い皆さんにとても面白いお話を伺うことができました。
 赤城乳業は今、私が最も注目している会社です。ヒット商品を連発し、業績がよいだけではなく、会社全体が活性化し、一人ひとりの社員がとてもイキイキと仕事をしています。元気な会社になるためにはどうしたらよいのかのヒントを探り、この本を通じて広く紹介したいと思っています。
 取材は埼玉県深谷市の本社、最新鋭設備を誇る本庄早稲田の「本庄千本さくら『5S』工場」、そしてさいたま市にある営業本部の3ヶ所で行いました。

 なんといっても私が驚いたのは、営業本部です。埼京線北戸田駅で出迎えていただき、車で約10分。到着したのは一棟の古びた社宅。まさかこんなところに営業拠点があるはずがないと思っていたら、なんとその社宅が営業本部だったのです。
 以前、浦和に工場があり、そこで働く人たちのために造られた社宅を、今は営業本部として使っているのです。上層階は今でも若手社員が独身寮として使っています。
 その背景には「建物は何の価値も生まない」という井上社長の考え方があります。立派な営業所を構えても、そのことでお客様の満足度が高まったり、業績がよくなることはないということを示し、実践しているのです。
 これだけ聞くと「なんてケチな会社なんだ・・・」と思うかもしれませんが、その実状はまったく違います。本庄早稲田に新設した工場に費やした投資はなんと120億円。会社の売上高が250億円くらいの頃に、売上高の半分にも及ぶ巨額投資をするという決断をしているのです。「ケチ」でできるような意思決定ではありません。

 しかも、社宅活用のこの営業本部は、業界内では「秘密基地」としてとても有名な存在とのこと。赤城乳業の取引先である大手流通業界のバイヤーさんたちをこの古びた社宅に招き、新商品や販促の打ち合わせが頻繁に行われているそうです。
 節約という意味だけでなく、社宅を利用した古びたオフィスを「秘密基地」と呼んでしまうところに、赤城乳業の「遊び心」が表れているのです。「秘密基地」のある会社。とても素敵な響きです。

「本庄千本さくら『5S』工場」では、製造ラインの中まで入れていただき、最新鋭の設備を見学させてもらいました。あるラインでは大手コンビニ向けのソフトクリームを製造中。グルグルと巻かれたソフトクリームの表面を固める前のものをラインからとり、その場で試食させてもらいました。出来立てのフレッシュで滑らかなソフトクリームのなんとも美味しいこと!
 たっぷりのエピソードをお聞きすることができたので、これから本の構成をじっくり考え、楽しく、元気の出る本に仕立てたいと思います。10月初旬に潮出版から刊行の予定です。乞う、ご期待!

 来週(5月6日)の「現場通信」はゴールデンウィークのためお休みさせていただきます。次回は5月13日にupの予定です。お楽しみに!

[今週の出会い]

 2013年初の本の見本が届きました。題名は『行動格差の時代』。ドリーム・アーツ社長の山本孝昭さんとの共著で、幻冬舎から出版されます。
 山本さんとの共著は2011年に出版した『「IT断食」のすすめ』に続き2冊目。今回は「行動し、挫折するからこそ強くなる!」という基本メッセージに基づき、二人の生々しい体験談をたっぷり披露しています。
 発売日はゴールデンウィーク明けの5月10日。是非お読みください!

[今週のシナ]

 散歩の後、ソファでスヤスヤ眠るシナです。最近、シナは若返ったように元気です。私が遅く帰った時も、玄関までしっぽをフリフリ出迎えてくれ、その後もリビングで「遊ぼうよ」と色々仕掛けてきます。春の陽気に少し浮かれ気味のシナです。