Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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一流のビジネスパーソンを目指す人のための総合型ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.218 浜松商工会議所

[2014-08-04]

 先週、浜松商工会議所の工業部会に招かれ、講演をさせていただき、その後地元企業の経営者の皆さんと意見交換をさせていただきました。これは工業部会の行動計画策定に向けた議論の場で、私はアドバイザーとして参加させていただいています。
 浜松は日本でも有数のものづくりの集積地であり、ホンダ、ヤマハ、スズキ、河合楽器、浜松ホトニクスなど、錚々たる世界企業がここから生まれています。そうした大企業を支える中堅・中小企業も多数存在します。
 しかし、産業空洞化の波は浜松にも押し寄せています。大手のものづくり企業が海外に生産拠点を移す中で、中堅・中小のものづくり企業は何も手を打たなければじり貧状態に陥ってしまいます。
 どうすれば浜松にものづくりが残るのかを議論し、なんらかの提言をとりまとめようというのがこの会合の目的です。年明け1月に向けて、あと2回ほど議論を重ねる予定です。
 「どうすれば浜松にものづくりが残るのか?」という命題に対する答えは、とてもシンプルだと私は思っています。それは浜松でしか生み出すことのできないイノベーションを連続的に生み出す企業を育てることに尽きます。

 他の会社には真似のできない独自価値、差別化された価値を追求する。ものづくりを残すための道はそれしかありません。どこでもつくれる、誰でもつくれる価値では、浜松からものづくりが消えていくのは自明です。
 ドラッカーは経営の目的は「顧客の創造」にあると言います。そして、それを実現するためには、イノベーションとマーケティングの二つの機能を磨き込まなければならないと指摘します。
 この考え方は今でもそのまま当てはまります。「顧客の創造」とは「価値の創造」に他なりません。そして、その価値とは差別化された独自価値でなくてはなりません。それを追求するのがイノベーションです。
 さらに、いくら素晴らしい価値でもそれが広く認知され、顧客の手に届かなければまったく意味がありません。価値を伝達し、顧客の手に届けるのがマーケティングです。
 浜松の中堅・中小企業はこれまで地元の大手企業への依存度が高く、独自に顧客を創造する必然性が乏しかったとも言えます。しかし、その大手企業のウェイトが海外に傾く中で、自力で新たな顧客を創造する力を手に入れなければ、生き残っていくことはできません。
 口で言うのは簡単ですが、その実現が容易いものではないことは私も分かっています。一部の手直しではすまず、経営の在り方を根っこから変える必要があるかもしれません。
 しかし、変化はチャンスでもあります。この環境変化を能動的に捉え、自分たちを変えることができたところだけが勝ち残っていくのです。あと2回の意見交換の場で、私自身も勉強させてもらいたいと思っています。

 次週はお盆休みのため、このコラムを休ませてもらいます。次回は8月18日の予定です。お楽しみに!

[今週の出会い]

 先週土曜は、コープさっぽろの理事会に出席するため札幌に行ってきました。少しは涼しいかと思いきや、気温33℃!直射日光が東京より激しく、却って暑く感じました。
 札幌駅前ではライオンビアガーデンがオープン中!。さすがに外は暑すぎて、みんなテントの中で生ビールをグビグビ!
私もグイッと一杯いきたかったのですが、帰京のフライトが迫っていたため断念。悔しい思いを引きずりながら、搭乗しました。

[今週のシナ]

 トリミングに行ってきたシナの頭には、ひまわりの髪飾りが!とても目立つので、散歩中は注目の的。夏真っ盛りのシナです。