Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

現場通信vol.15 コンサル塾第3期を終えて

[2009-05-07]

 去る4月25日に第3期のプロフェッショナル・コンサルタント塾、通称コンサル塾第3期の最終回を無事終えることができました。今回の受講生は21名。今回もコンサルティング会社、メーカー、IT企業、通信会社、金融機関など、多様なバックグラウンドを持つ、個性豊かな意欲溢れるメンバーが集まりました。

最終回にはゲストとしてローランド・ベルガーの現役コンサルタント2名を招き、コンサルタントという仕事の現実を語ってもらいました。イタリア料理店での恒例の懇親会では、受講生のカンパによって作られた「現場力Tシャツ」が配られ、私と愛犬シナの写真でかたどられたケーキまで用意してもらい、楽しいひとときとなりました。(ゲストで招いたローランド・ベルガーの二人のコンサルタントが、日頃の鬱憤を晴らすかのように、嬉々として写真の私の首にナイフを入れるのは、実におぞましい姿ではありましたが・・・)

手探りで始まったコンサル塾も第3期まで辿り着きました。これまでの受講生の総数は62名。外資系コンサルティング会社、日系のコンサルティング会社、さらには一般の外資系企業などキャリアチェンジを実践した修了生も数多く生まれています。キャリアチェンジすることが目的ではありませんが、「自分らしい」キャリアを自分の意志で創っていってほしいと思っています。  

 全6回、毎回2時間半、合計15時間の講義で私が伝えたい最大のメッセージは、「考えろ!」ということです。典型的な知恵のビジネスである経営コンサルタントが「考える」のは当たり前ですし、一般のビジネスにおいても考えながら仕事をしていると思われるかもしれません。 

 しかし、私自身が大手電機メーカーを退職し、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に入って一番最初に痛切に感じたのは、いかに自分がそれまで「考えてこなかったか」ということでした。サラリーマン時代にはそれなりには考え、少なくとも周りとの比較の中では考えている部類だと勝手に思い込んでいた私は、実はほとんど「考えていなかった」のだという事実を受け止めなければなりませんでした。

 実際、大企業では「考える」よりも、いかに目の前にあることを「こなす」こと、「さばく」ことに重点が置かれます。深く考え、本質を洞察することよりも、目の前のことをスムーズに処理する能力に長けた人間が重用されます。                                                              
 サラリーマン然とした他の人たちに較べれば、少しは考えていたほうかもしれませんが、それは所詮表面的な思考にすぎません。10年のサラリーマン生活に染まった私には「考える」訓練が足りず、そもそも「考える」とは何かが分かっていなかったのです。自分が考えていないということにも気付いていない自分 - それを自覚することがプロフェッショナルへの第一歩だったのです。

 経営コンサルタントというのは、「考える」のが仕事です。「考える」道筋を発見し、「考える」技術を磨く。そして、自分の「考えた」結果を効果的に表現する。これがこの仕事の本質です。

 「考える」は日々の実践の中でしか磨くことができません。だからこそ、修了生にはコンサル塾での気付きがきっかけとなって、「考える」鍛錬を積んでいってもらいたいと思っています。この鍛錬は経営コンサルタントとしての成功だけでなく、一流のビジネスマン、経営者、起業家を目指す人たちにとっても、共通の財産になると信じています。

                                      

第4期コンサル塾が今年9月から開講することが決定しました。開講は4ヶ月先にも拘わらず、既に何名かの方より応募をいただいています。ありがたい限りです。コンサル塾の概要を説明するオープンセミナーを7月16日(木)に開催しますので、興味のある方は是非ご参加ください。