Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.374 忙しいから、書ける

[2018-01-29]

 忙しいのに、よく本を書けますね。いったい、いつ書いているんですか?-この手の質問をよく受けます。
ライターさんが書いているんですか?という質問もよく受けますが、基本的に私は全部自分ひとりで書いています。以前、1年間に何冊も出版した時期にはライターさんに助けてもらったこともありますが、手直しが多く、ほとんど書き換えることになってしまうので、それ以来どんなに大変でも「自分で書く」と決めています。
 経営コンサルティングや社外取締役、そして研修講師や講演といったさまざまな役割、仕事をこなしながら、本も書く。外からは不思議なことのように見えるのかもしれません。
 しかし、それに対する私の答えはいたってシンプル。忙しいから、書けるのです。
 「忙しい」ということは、さまざまな仕事を通じて、さまざまな出会いがあり、さまざまな刺激を受けるということです。そうした実体験を通じて、自分の経験や自分の思考を言語化して表現したい、本として出版したいという「欲望」が芽生えてきます。
 もし私が暇で、自由に使える時間がたっぷりあったら、本なんて書けないでしょう。「書かない」ではなく、「書けない」です。
 小説家なら空想の世界をクリエイトすればよいのでしょうが、ビジネス書の類を書いている私にとっては、いろいろな会社、いろいろな経営者、いろいろな現場と出会うことによって、インスピレーションを得ることがほとんどです。
 つまり、忙しいからこそ、多くの題材と遭遇し、インスピレーションが湧き上がってきます。もちろん相応の歳なので、身体的にはきついことですが、精神的には健全です。
 文字として表現したい、本を書きたいという「欲望」が目覚めれば、あとは「どうやってその時間を捻出するか」というきわめてプラクティカルな問題に対処するのみです。
 この問題に対する答えもシンプルです。眠る時間を削るか、やりたいことを諦めるかのどちらかしかありません。
 私の場合、眠る時間はとても大切です。毎日7時間は眠らないと、脳みそが回転しないので、眠る時間を削るという選択肢はありません。
 そうなると、やりたいことを諦めるしかありません。土曜はほとんどの場合、仕事の予定が入っているので、唯一自由に使える日曜をどう使うかが鍵になります。
 腰痛もあってゴルフはやめましたし、昔から本格的にやってみたいと思っている釣りや「駅鉄の旅」(渋くて魅力的な鉄道駅を訪ねる旅)もまだ手を出していません。シナとの散歩以外は、朝から夕方まで執筆や執筆の準備に専念するというのが、私の基本的な日曜の過ごし方です。
 2月に出版する『生きている会社、死んでいる会社』は400ページ近い分量なので、去年の日曜はほぼこの本の執筆にかかりきりでした。平日の夜中、眠っている時にアイデアを思いついて、深夜に書き始めることも何度もありました。のべにすると、おそらく500時間以上はかけているでしょう。
 さすがに今は「もうしばらくは書きたくない・・・」という心境ですが、また何かインスピレーションが湧いてきたら、書き始めるかもしれません。自分の「欲望」に忠実に生きたいと思っています。

[今週の出会い]

 都内某所のとある喫茶店のホットケーキです。外がサクサクで、おまけでミミがついていて、ちょっとほろ苦いシロップが絶妙のハーモニーを生み出しています。今私に降りてきているインスピレーションは、ずばりホットケーキ!しばらくホットケーキを食べ歩こうと思っています。


[今週のシナ]

 たっぷり散歩した後、ソファでぐっすりお昼寝中のシナです。どんな夢を見ていることやら・・・。