Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

各種メディア、各種媒体での掲載とその概要を紹介します

一流のビジネスパーソンを目指す人のための総合型ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」を紹介します

「現場学」を研究し、強い現場づくりを目指す遠藤研究室を紹介します

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.378 中国の経営者たち

[2018-02-26]

 先月末、来日した中国の経営者の皆さんに講義をさせていただきました。これは中国の巨大インターネット企業・テンセントが運営する企業家向けコミュニティサイトに参加する中国企業の経営者たちを対象とした日本研修の一環で、中国のユニコーン企業の経営者たち約20名が来日しました。
 写真は記念品として頂戴した人形です。テンセントのマスコットが京劇の衣装をまとったレアもののようです。
私は以前、中国の長江商学院というビジネススクールで客員教授を務めていました。北京や上海のキャンパスでMBAプログラムの若い学生たちに教える一方、CEOプログラム、EMBA(executive MBA)でも講義を担当しました。
 CEOプログラムやEMBAは中国企業の経営者や役員を対象としたプログラムです。最初に講義を担当するようになったのは、今から10年近く前ですが、正直、当時の受講者たちの中には問題行動を起こす人が少なからずいました。
 授業を無断で欠席する、講義の途中で無断で教室を出て行き、戻ってこない、講義は聞かず、スマホばかりいじっているという日本ではありえないことが平然と起きていました。
 文句を言おうにも、私は中国語を話せないので、直接言うことができません。ちなみに、講義は私が英語で行い、それを通訳の方が同時通訳する形で進めていました。
さすがに憤慨した私は事務局に状況を話し、強く改善を求めました。しかし、事務局側も、立派な肩書きの目上の経営者や役員に伝えるのが嫌だったのか、なかなかとりあってくれません。
 当時、中国では起業ラッシュが続いており、裸一貫で会社を立ち上げ、猪突猛進で仕事をし、大儲けをした人たちが数多くいました。そうした経営者の多くは、中卒などの学歴でした。
 巨万の富を得て、見劣りする学歴を補うために、MBAなどの学位を取得することだけを目的に新興のビジネススクールに入学してくる人が結構いると事務局のスタッフは私に教えてくれました。「彼らはお金持ちだけど、まともな教育を受けていないので、一般的な常識に欠けているところがある」と平然と私に言います。
 あまり目くじらを立ててもしようがないので、その後は私も割り切って講義をするようになりました。
それから約10年。今やそんな受講生はひとりもいません。皆さんとても熱心で、真剣に私の拙い講義に耳を傾けてくれます。質疑応答も活発で、何かを学ぼうとする姿勢は日本の経営者以上かもしれません。
 上海でスーパーマーケットを展開する会社の経営者の方は、以前にも私の講義を受けたことがあるそうで、教えてもらった「現場力」を中国でも実践していると教えてくれました。「ぜひうちのお店を見にきてください」と熱心に誘ってくれます。
 中国企業の躍進は目を見張るばかりです。米国や欧州、日本などから貪欲に学び、吸収するだけでなく、中国ならではのオリジナリティ、イノベーションを起こそうとしています。桁違いの野心、バイタリティに、ユニークな創造性が加わったら、中国企業はやがて世界を席巻するでしょう。
 そうした大きな流れの中で、日本企業はどうしていくべきなのか?私たちが中国企業から多くを学ぶ時を迎えていると強く感じています。

[今週の出会い]

 最近は講演や研修の仕事で千葉や埼玉など近郊に出かけることが増えています。ローカル線に揺られながらの小旅行。お昼時に重なると、お弁当です。決まりきった駅弁では面白くないので、ちょっと遠回りしてでも百貨店などに出向き、自分のお気に入りのお弁当を買うようにしています。
 今回、購入したのは亀戸升本のたこ飯弁当。升本のお弁当は私の好物ですが、たこ飯は初めて。升本といえば、亀辛麹。何につけても美味しい鉄板の薬味です。移動時間が楽しいひとときに変わります。

[今週のシナ]

 毛布に包まり、まったりするシナです。この毛布はもとは純白だったのですが、今ではねずみ色に・・・。でも、この毛布がないとシナは眠れません。何色になろうが、シナにとっては手放せないお宝です。