Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

各種メディア、各種媒体での掲載とその概要を紹介します

一流のビジネスパーソンを目指す人のための総合型ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」を紹介します

「現場学」を研究し、強い現場づくりを目指す遠藤研究室を紹介します

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.406 小さな奇跡

[2018-10-29]

 秋のラグビーシーズンが始まりました。ラグビー好きの私は、毎年この季節を心待ちにしています。
 大学対抗戦やトップリーグの試合を、毎年5~6試合、秩父宮ラグビー場でワクワクしながら観戦します。
 今年はニュージーランド代表オールブラックスが来日し、11月3日に日本代表と試合を行います。世界最強の相手に観衆の心が熱くなるような試合ができれば、日本のラグビー熱も少しは高まるかもしれません。
 私にとっての、今年の観戦初戦は、10月21日の慶應vs帝京の試合でした。
 このコラムでも何度か紹介しましたが、私は長年、慶應大学ラグビー部を応援しています。早稲田出身の私が慶應を応援するのはおかしく見えるかもしれませんが、私にとっては母校うんぬんよりも、「最も戦略的で、最も魅力的なラグビーをする」チームを応援したいという気持ちが強いのです。
 慶應は他のチームと比べると、個の力という点ではどうしても劣ります。体格的にも、スキル的にも、高校日本代表クラスや外国人留学生がごろごろいる強豪校にはなかなかかないません。
 だからこそ、戦略・戦術という頭脳が大事であり、それを可能にする体力、忍耐力、チームワークが求められます。
 そして、小さく、体力的に劣るチームが、強豪校に勝つというのは、何物にも代えがたい喜びであり、快感です。
 それを教えてくれたのは、元監督の林雅人さんでした。彼が監督時代、何年も勝てなかった早稲田相手に勝利しました。
 その時、林さんからいただいた葉書に「小さな奇跡」という言葉がありました。それ以来、私は「小さな奇跡」という言葉を忘れたことはありません。
 その年、慶應は大学選手権で帝京に決勝戦で敗れ、準優勝でした。林さんは「日本一という大きな奇跡を起こすことはできませんでしたが、早稲田勝利という小さな奇跡を起こすことはできました」と綴っていました。
 人生において「大きな奇跡」が訪れることはめったにないでしょう。自分でも信じられないような神がかり的なことでもないかぎり、「大きな奇跡」を期待することは単なる「神頼み」なのかもしれません。
 でも、私たちは自力で「小さな奇跡」を起こすことはできるはずです。「小さな奇跡」こそが、私たちにとっての現実的な目標であるべきなのです。
 とはいえ、たとえ小さくても、奇跡は奇跡です。並外れた努力、鍛錬なしには、「小さな奇跡」もなしえません。
 そして、「小さな奇跡」を積み重ねた先に、人智を超えた「大きな奇跡」が起こりえるのかもしれません。

 帝京戦は、残念ながら19:24で惜敗しました。しかし、後半はあの帝京を0点に封じ、あわやというところまで追い詰めました。
 試合には勝てませんでしたが、後半戦だけを見れば、「小さな奇跡」なのかもしれません。この経験を糧にして、これからの試合で「小さな奇跡」を積み重ねていった先に、日本一という「大きな奇跡」が見えてくるのかもしれません。
 「小さな奇跡」を楽しみに、また秩父宮にせっせと通いたいと思います。

[今週の出会い]

 またまた新横浜の洋食キムラでランチしました。でも、今回は定番のハンバーグではなく、マカロニグラタン!クリーミーで、ほっこり癒される味に大満足。秋が深まり、寒くなると、ますます食べたくなる味です。

[今週のシナ]

 色ずく街並みを愛でながら、気持ちよく公園を散歩するシナです。暑くもなく、寒くもなく、散歩に絶好のシーズン到来!。知らぬ間に散歩が長くなってしまいます。