Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

講演活動についての概要を紹介します

『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

各種メディア、各種媒体での掲載とその概要を紹介します

一流のビジネスパーソンを目指す人のための総合型ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」を紹介します

「現場学」を研究し、強い現場づくりを目指す遠藤研究室を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 vol.425 現場力の進化

[2019-03-29]

 3月23日(土)にソシオークグループの経営計画発表会が品川で行われました。ここ4年、同社の現場力を強化するための「現場力ワークショップ」のファシリテーションをお手伝いしている私も参加してきました。会場は800人を超える人で満席。すごい熱気でした。
 ソシオークは給食、子育て、運行管理などの事業を営む会社です。近年、業績を順調に伸ばしています。その業績を支えているのが現場力です。
 ソシオークグループには1000を超える事業所があり、そこで6000人以上の人たちが働いています。ソシオークはまさに現場の会社。現場が元気でイキイキしていれば会社は成長、発展します。逆に、現場が沈滞し、元気がなくなれば、会社は一気に苦境に立たされます。
 強くて活力溢れる現場をつくろうという目的で、全社的な改善活動に取り組み、年に2回、ソシオークアワード現場力部門で優秀な取り組みがプレゼンを行い、グランプリなどの賞が贈呈されます。私も特別審査委員として参加しています。
 2018年度下期に現場から寄せられた改善の取り組みは1577件にも上ります。その中から98件が候補としてノミネートされ、大隈太嘉志社長をはじめとする選考委員会で10件に絞られます。そして、その10件が800人を前にプレゼン、賞が決定します。
 まず驚くのが、そのレベルの高さ!どの改善の取り組みも力作ぞろいで、そう簡単には選べません。現場力の裾野が確実に広がっているので、上位の取り組みのレベルも格段に上がっているのです。
 その中で、グランプリを受賞したのが明日葉保育園駒岡園。子どもたちのけがをなくしたいという思いから、問題を分析し、けがが起きる背景や真因を突き止め、リアリズムのある施策で効果を上げています。
 遠藤賞は上菅田小学校(野菜の廃棄を減らし、給食の量を増やすことに成功)と明日葉保育園大倉山園(園からの各種配布物、お便りをメール配信することによって手間を減らすと同時に、「読んでいない」という状況をなくすことに成功)の2件。どちらも単なる効率化だけではなく、二律背反に挑戦し、成果を上げているところが素晴らしい。

 そして、特別賞は平安小学校と明日葉保育園栄養グループ。ソシオークアワード常連の平安小学校は、冷蔵庫の扉の開閉をちょっとした工夫で改善するとともに、その知恵をお隣の末吉小学校にも展開しています。
 栄養士チームは「現場力スキーム」という考え方で現場の知恵やアイデアを汎用化し、組織力へと高める工夫をしています。
 ソシオークグループの現場力は間違いなく進化しています。小さなひとつの改善の成功が現場に火をつけ、そこから新たな気付きや知恵が生まれ、スパイラルアップしていくのです。
 改善に終わりはありません。そして、現場力は無限です。地道な努力の積み重ねが、会社の「筋肉」となり、会社を大きく変えていくのです。

[今週の出会い]

 今月出版予定のホットケーキの本が無事校了したことを祝い、お世話になった人たちと打ち上げを行いました。顔ぶれは東洋経済新報社の中里有吾さん、笠間勝久さん、若林千秋さん、カメラマンの今祥雄さん、取材に協力してくれた小林里絵さん、杉村佳世子さん、古城隆文さん、山下裕子さんのメンバーです。
 場所は日本一(ということは世界一)のふかひれを食べさせてくれるメゾン・ド・ユーロン。美味しい料理とワインで楽しいひとときを過ごしました。
 笠間さんが販促用のポスターを作ってきてくれました。その出来栄えが素晴らしい!発売は4月19日。ぜひお読みください。

[今週のシナ]

 白いネッカチーフを首に巻いて、カメラ目線のシナです。桜を愛でながら、春の散歩を楽しんでいます。