Isao Endo  遠藤 功

遠藤功が「現場力」を語るコラムをお届けします

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早稲田大学大学院教授、株式会社ローランド・ベルガー会長を務める遠藤功のプロフィールを紹介します

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『現場力を鍛える』『見える化』など、遠藤功の書籍を紹介します

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連載コラム「現場通信」

Weekly現場通信 Vol.53 Operation Strategy

[2011-02-21]

 先週は月曜から金曜までの5日間、早稲田大学ビジネススクールの集中講義を行いました。講座名はOperation Strategy。主に留学生を対象に、経営におけるOperationの役割について考えるクラスです。
 今回の受講生は34人。実に14ヶ国からの留学生が集まった国際性溢れるクラスとなりました。その国を列挙すると、日本、韓国、台湾、中国、タイ、ベトナム、インドネシア、ウズベキスタン、オーストラリア、ニュージーランド、ハンガリー、米国、カナダ、ベネズエラ。
 このクラスでは、毎回全員で工場見学に行きます。今から5~6年前に、このクラスを始めて開講した時、留学生の多くが実際に工場を見たことがないことを知りました。Operationを教えるのに、工場という現場をまったく知らないのでは話になりません。
 現場は生き物です。教科書だけで知識を学ぶだけでは、本当に役立つ知識は身に付きません。そこで、5日間の内、2日を使って工場見学に連れていくことにしたのです。

今回は、日本航空(JAL)のメンテナンス工場、北嶋絞製作所という高度な技能を持つ町工場、自動車用エンジンを生産している日産横浜工場、そしてキリンビール横浜工場の4ヶ所を訪問しました。(写真は、JAL、北嶋、キリンビールでの集合写真です。)
 大きな飛行機の整備をする現場、匠がいる従業員20人の町工場、ロボットなどで自動化が進む自動車エンジン工場、清潔で最新鋭の設備で生産するビール工場と多様な現場を見ることによって、Operationというものがけっして画一的なものではなく、それぞれのビジネスの特徴に合ったOperationが展開されていることをまず知ってもらうのが最初の狙いです。
 その上で、業種による違い、企業の規模による違いなどを超えて、「優れた現場」とは何かを、学生たちに考えさせます。Operationとはけっして単純作業の繰り返しではなく、ダイナミックな組織能力(Capability)であることを理解してもらいたいのです。
 留学生たちはとても熱心で、それぞれの現場で矢継ぎ早に質問が出ました。北嶋絞製作所では、絞の体験もさせてもらい、モノづくりの奥深さを体感しました。そして、最後に訪れたキリンビールの横浜工場ではビールの試飲(しかも、なんと3杯までOK)までさせてもらい、楽しく充実した現場見学となりました。

 正直、何十人もの留学生を引き連れて、現場訪問するのはとても手間がかかります。何ヶ月も前から、秘書の山下裕子さんが受け入れ先を探してくれたり、移動用のバスの手配に奔走してくれました。当日も、バスには乗らずに別行動で行くという学生が遅れてきたり、ビールの試飲会では盛り上がりすぎて、時間を延長してもらったりと色々なハプニングが必ずあります。
 しかし、留学生たちが始めて現場と接し、大きな興味を抱き、輝いた眼で質問をする姿を見ると、いつも連れていってよかったと思います。大学に閉じこもっていては、生きたビジネスを教えることなどできません。これからも「現地現物」の精神で、授業をやっていきたいと思っています。

[今週の出会い]

 いつもお世話になっているヌーベルシノワの名店、メゾン・ド・ユーロンの阿部淳一料理長との記念ショットです。とにかくここの料理はすべて絶品!特に、フカヒレは間違いなく日本一の美味しさです。(一緒についてくる揚げパンと食べると、みんなが必ずうなります)
 ユーロンはミシュランから連続で「星」を獲得。中華の「星」獲得店は限られていて、その多くは有名ホテル内の中華料理店です。独立したお店で連続で「星」を獲得するのは、きわめて稀です。
場所は赤坂TBSの裏手。けっして立地はよくないのですが、美味しいものに目がない人が集うお店です。


[今週のシナ]

 シナが散歩に出かけるところです。このところ、雪や雨が続き、散歩に行けない日もありました。久しぶりの晴天の日に、「シナ、散歩に行こう」と言うと、それだけで興奮状態!「散歩」という言葉がちゃんと分かっています。
 シナにとって散歩はなによりの楽しみ。春が近づき、思う存分散歩に行けるのを心待ちにしています。